第3回シネマ塾

シネマ塾写真  2004年秋より、『ナビィの恋』『ホテル・ハイビスカス』の中江裕司監督をお招きしてシリーズで開催してきたシネファンクのシネマ塾。 昨年9月には映画制作の実践編に突入!我がシネファンクにもついに映画監督が誕生、苦節3ヶ月の編集期間を経て、12月11日に再び中江監督をお招きし、その作品上映会およびトークショーが行われました。
 作品のタイトルは『恋のリバイバル』。妙齢(?)男女の若き日の恋が名作『ひまわり』の上映とシンクロするかのようなリバイバルの予感…、という時間にして5分強のショートストーリー・フィルム。
 当日、我らが酒井監督は、晴れがましく舞台の中央に位置し、監督とシネファンク代表とともに3人でトークをすすめていきます。まずは作品上映、撮影に参加していたメンバーも完成作を観るのは初めてで、 しかも暗闇の中で大きなスクリーンで観るとあって、なんだかドキドキしながら鑑賞。おー、字幕やエンディングの音楽も入れられてちゃんとした作品になってる!と華やぐ気持ち。
シネマ塾写真 中江監督からも「ふつう5分強の映画って長く感じるんだけど、決して長く感じなかった。いいシーンがいくつかあった…」と嬉しいコメント。 そのあと、中江監督が再度フィルムをたどりながら、撮影の仕方やカットの生かし方、編集等について、細かい解説をしてくださいました。 聞いていると、映画のシーンひとつひとつにはこんなにも意図があるんだ、映画を撮るってホント大変だな〜、と実感。でも観ているだけの立場から撮る立場への視点の転換は、 改めて映画の面白さ、奥深さを感じさせてくれました。
 上映会終了後も中江監督から薫陶を受け続けた酒井監督。シネファンクでも女優・男優がデビューしたことですし、『恋のリバイバル』の続編についても盛り上がりを見せるなか、次回作にも大いなる期待を寄せたいところです。お楽しみに!

日時:2005年12月11日(日)15:00〜
場所:滋賀会館シネマホール
「恋のリバイバル」
2005年 シネファンク制作作品
監督:酒井真吾、助監督:Kazu
字幕:さおりぃ、音楽:安田センセ、出演:中川学、西尾久美子、カミヘン

酒井監督インタビュー
我らがファンクから映画監督誕生!!
監督、話聞かせてください。って事でインタビューしてきました。

シネマ塾写真
シネマ猫:「恋のリバイバル」撮影、上映お疲れ様でした。早速だけど、これまで酒井君は映画監督してみたいと思っていたの?
酒井:全然考えたこともなかったし、できるとも思ったことなかったです。だいたい壁新聞のためにシネマ塾の取材に行っただけなのに、何故か僕が監督することになって。
監督するって決まったときどう思った?
え〜、どうしよう、できるかな?と思ったけど、やるしかないんやと腹を据えました。
撮影、編集、上映と映画を「完成」させてどう?
それはもう嬉しかったです。いままで感じたことのない嬉しさです、これは。
一番しんどかったのは?
撮影中が一番しんどかったです。撮影中のことほとんど覚えてないくらい。
撮影中は監督スイッチ「ON」になってたらしいね?
自分で言うのもなんですが、普段気を使いすぎて、よく胃を壊すくらいなのですが、スイッチが切り替わると、その反動で狂ってしまうのかもしれません。撮影終了後に、撮影中、多くの暴言を吐いていたと聞いて、反省しました。
でも中江監督から「監督」むき体質だと太鼓判だったとか?
シネマ塾写真
中江監督からは「映画監督は非情だし、監督は嫌われる。いざというとき人間関係を壊してまでも作品を完成させると思えるかどうかは、勉強では身につかない。きみは、非情になれる気がする。」というようなことを言っていただきました。
最近ファンクのみんなから酒井君変わったな〜、一皮むけた!との声があるけど、監督をしてみて変わったとこってある?
それはひとつのことをやりとげたって事でずいぶん自信にもなったし。いままでよりも話ができるようになったし、色んなことを言葉にするようになった。それに映画の見方も変わりましたよ。制作当時はどんな映像を見ても泣けてくるような時もありました。
中江監督からあとは撮り続けるのみって言われたらしいけど、次回作の構想なんかあるの?
ぼんやりとしたものはあるし、次も撮りたいとも思ってますけど、具体的にはまだ。いい本があったらそれを撮ってみるっていうのもしてみたいです。誰かすてきな脚本書いてくれませんか?(笑)
中江監督から「きみは監督としていまどき珍しいタイプの人。このまま王道をつづけてほしい。」と言われたという酒井君。
自分世代の恋愛よりも自分より上の世代の恋愛を初監督作に選ぶ変わった一面が。次回作がどんななのか気になりますね。
聞き手:シネマ猫
主演女優体験記

 主演女優は、生まれて初めての経験。演じるはことは、小学校の学習発表会以来ですから、全くの素人が本当にいいのだろうか?、と気にしながらカメラの前に立ちました。
 でも、やってみると、意外にできるような気がするものです。
女優2日目には、「監督は、まず女優に撮影状況を説明すべき!、何で私に説明にこない!」など、すっかり気分も態度もわがまま一杯、女王様気分の主演女優になる自分に驚きました。
「女性は、生まれながらにして女優である」という言葉、どこかで聞いたことがあるのですが、まさにその通り。女性なら、だれでもいつでも女優になれると実感しました。と同時に、スクリーンに映った自分の姿を見て、普段の生活での演技不足を痛感。まず、日常で主演を演じることこそが、大切だと思いました。

by 西尾久美子(シネファンク事務局長にして女優。
才色兼備とはこのお方の事・・・)
主演男優体験記 〜次回は役を選びたい〜

「二人日和」の栗塚です。(ウソ)
「恋のリバイバル」は、私にとってもリバイバルでした。「恋」がじゃなくて、映画を撮ることが。
大学生の頃、学校には行かずに映像教室に通い、映像作家を志していました。
ま、撮るほうだから出演はしなかったけど。
演技の経験は高校の文化祭(1971)まで遡ります。脚本、監督、演出、主演?までこなしました。
中学の時は「アントニーとクレオパトラ」のオクタビアヌス役。
小学校では時代劇(笑)の脚本。
でも今回は成り行き上の主演男優で(現場に他に人がいなかった!)。
相手も旧知の女優さん?ですから、やりにくかったですね。
全く知らない人のほうが、お互い楽だったろうと思います。
ま、今回二枚目を脱(毛)した?私は、今後性格俳優を目指します。
監督のさかいくんは、中江監督推薦のヘンタイですからね。将来大物です。

by 中川学(シネファンク代表にして異常性格俳優)
字幕制作によせて

字を書くだけやん、簡単やん!なんて甘くみてはいけません。
メインとなる映像を邪魔することなく、お客さんに、いかにスムーズに、話の流れをつかんでいただくか。
ただそのことだけに、力を尽くしました!!

良くも悪くも、手作り感覚が最も如実に現れているのが、この字幕の部分ではないかなあ、なんて、ひとり試写を見ながら、こっそりほくそ笑んでいます。

by さおりぃ(「恋リバ」にもちらっと出演しています)
音楽担当

映画編集後の打ち上げの席上、酒井監督と私、二人の酔っぱらいの会話。

「安田センセ、音楽つけてくれません?」
「ええで」 

突然浮かんだメロディを店の注文書きの裏に書き付けた私は、正式な依頼の後、それをふくらませて久石譲ばりの爽やかで愛らしい曲に仕上げた。
とここまで、よくできた真実のストーリィ。
さて我が家に録音に訪れた酒井監督、この珠玉の名曲を聴いて一言、「いい曲ですね。でも長い。」 短くしようと格闘したが無理があり、断念。第二候補のメロディは今イチ。ジャズピアノを弾く私、なかばやけくそで適当に即興演奏。 イメージは、懐かしい、コミカルかつ爽やか、そしてすれ違い。結果、その録音が採用。…現実なんて、こんなもんです。あの曲、いつか必ず日の目を見せてやる!

by 安田センセ(ある時はジャズピアニスト、またある時は手相見、そしてその実態は高校の英語教師。ファンク一の芸達者!!)
助監督の目から見た「酒井監督」

私は酒井監督の助監督として三日間行動を共にしたわけですが、中江監督の指導 の下、初めての脚本づくり、撮影から、編集まで、毎日が手探りで大変なことの連 続でした。
その中でも、一番困ったのが電車内での撮影でした。撮影といっても、もちろん ゲリラ撮影。5人で大津駅から石山駅までの新快速に乗り込み、乗客の好奇の目を受 けながらの撮影で、役者のお二人も大変だったと思います。監督自ら撮影した最初の 映像はお世辞にも「使える」映像ではなかったのですが(汗)、ゲリラ撮影が終わり 、だんだん撮影していくうちにいつもの酒井君から「酒井監督」へと変貌していく瞬 間がありました。そしていつの間にか、彼の頑張りに引っ張られていました。
自分なりの考えで試行錯誤しながら指示を出す監督。厳しい目で現場を見つめる 監督。頼りない助監督でしたが酒井監督の下、この作品でいろんなことを体験できたこ とを幸せに思います。
編集になっても試行錯誤の連続でしたが良くも悪くも、「今」の「酒井組」の全 てがこの処女作に出ています。

by Kazu(映画もびわ湖も大好き!な某映画館宣伝担当!)